私の好きなテレビ番組のひとつに
火野正平さんが出演される「こころ旅」があります。人気番組なのでファンの方も多いと思います。2011年の放送開始で今年は14年目となります。この番組を知ったのは2013年に旧魚浦中学校に来られた時です。2015年くらいから熱心に観るようになり、今では録画して欠かさず視聴しています。全てが絶景とは限りませんが、人それぞれの思いが詰まった手紙と風景にはとても癒されます。天草にも何度か来られていますが、自分が知っている範囲では、先程の旧魚浦中学校、苓北町の富岡城、五和町のおっぱい岩、松島町の高舞登山、最近では河浦町の崎津天主堂があります。これからも番組が長く続いて欲しいと思っていますが、火野正平さんも今年で75歳になられるので残念ではありますがいつか終わりとなるでしょう。そこで自分にとってのこころの風景って何だろうと考えるようになりました。遠出することは少ないですが、天草はわりと回っていると思います。しかしなかなか思いつきません。以前私が本渡で仕事をしているときある風景に懐かしさを感じました。そこは下浦町の船場という海沿いの集落で、内海の波穏やかな海岸に大きなアコウの木があり、道をまたいで海の上に枝葉を垂らしていました。初めて来たのになぜが初めてじゃないような感覚、もしかして前世でここに住んでいたのかと考えました。よく考えると我が家にもアコウの木があり、子供のころから木登りをしたり、木陰で将棋をする大人の人達に混じって遊んだりしていたのを思い出しました。小さな頃に見た風景が心の隅に根付いていたのでしょう。最近になって大きなアコウの木と海辺の風景が自分のこころの風景なのだと気づきました。アコウの木は天草市の市の木とされており、天草各地で見受けられます。有名なところでは西平椿公園の天草のラピュタの木、島子の対岳楼の大アコウ、姫戸町の永目神社のアコウの木がありますが、龍ヶ岳町大道池の浦のアコウの木や大矢野町中のアコウの木は海にも近く、特に懐かしさを感じます。大きくて立派なアコウの木は多いですが、やっぱり我が家のアコウの木が一番で、そして島影が海面に映る波穏やかな日は何より心が和みます。
2B 池田正和
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